第17回インターネット 俳句 コンテスト
2008年夏

主催
インターネット俳句コンテスト実行委員会

審査員
高橋信之(愛媛大学名誉教授) 高橋正子(水煙主宰)

◆入賞作品◆

【一般の部】 【金賞】 ★雲の峰千の棚田を鏡とす/國武光雄 堂々とした作品。湧き上がった雲が何枚もの棚田の水に 映っている。空の雲の峰も、棚田の雲の峰も、耀いてい る。(高橋正子)                  【銀賞】 ★菖蒲田に水落としおり光りおり/村井紀久子 菖蒲田には、満目の菖蒲の花が翻り、快い音を立てて水 が落ちている。落とされる水が光り、優美な世界を作り 上げている。(高橋正子)              【銅賞】 ★山葵植う沢さわさわと暮れゆけり/安藤智久 山葵が植えられ、一日が暮れる沢の静かさが、充実感を もってと身に沁みて伝わる。「さわ」という音の重なり が効果的で、清かな沢の風の動きが感じられる。(高橋 正子)                       【高橋信之先生特選/8句】 ★沢蟹も我もまた今梅雨の中/古田敬二 「沢蟹」の心と作者は今同じところにある。その心境が いい。主題の「今梅雨の中」が読み手にリアルだ。(高 橋信之)                      ★水棹差し蛍の川へ滑り出す/渋谷洋介 写生句であって、写生を超えた句。「蛍」に句の焦点が 絞られていて、作り手の存在が明らかだ。「差し」、「 川へ」、「滑り出す」といった、動きのある言葉が効い た。(高橋信之)                  ★花林檎ゆたかに水の流れ来る/小西 宏 林檎園の「花林檎」であろうか。「ゆたかに」という言 葉がそう想像させ、花咲く頃の林檎園が壮観。「林檎」 は秋の季語で、「花林檎」は春の季語。(高橋信之)  ★黄昏るる瀬音を下に濃紫陽花/尾ア 弦 「黄昏るる」頃の詩情が甘く流れずに、情景をしっかり と捉えた。「瀬音」と「濃紫陽花」との「下に」という 位置関係がいい。音と色との対比がいい組み合わせでも ある。美しいのである。(高橋信之)          ★紫陽花に空の明るみ始発待つ/甲斐ひさこ 「空の明るみ」始めた早朝の「紫陽花」が好きだ。色彩 が鮮明で明るい。梅雨の季節であれば、なお明るい。  (高橋信之)                    ★雲の峰千の棚田を鏡とす/國武光雄 ★菖蒲田に水落としおり光りおり/村井紀久子 ★山葵植う沢さわさわと暮れゆけり/安藤智久 【高橋正子先生特選/8句】 ★水滴の光る紫陽花母逝けり/奥田 稔 雨が上がったばかりの、まだ水滴の光る紫陽花。亡くな った母の面影が紫陽花に重なる。「光る水滴」によって 、現実と遠い世界が重ねられた。(高橋正子)     ★風鈴の窓辺に軽き風を知る/池田多津子 風鈴が窓辺に、軽くチリンチリンと、心地よく鳴る。そ の音を聞いていると、軽い風があるのだな、と知れる。 音は風であり、風は音である。(高橋正子)      ★沢蟹も我もまた今梅雨の中/古田敬二 「沢蟹」の心と作者は今同じところにある。その心境が いい。主題の「今梅雨の中」が読み手にリアルだ。(高 橋信之)                      ★水棹差し蛍の川へ滑り出す/渋谷洋介 写生句であって、写生を超えた句。「蛍」に句の焦点が 絞られていて、作り手の存在が明らかだ。「差し」、「 川へ」、「滑り出す」といった、動きのある言葉が効い た。(高橋信之)                  ★紫陽花に空の明るみ始発待つ/甲斐ひさこ 「空の明るみ」始めた早朝の「紫陽花」が好きだ。色彩 が鮮明で明るい。梅雨の季節であれば、なお明るい。  (高橋信之)                    ★雲の峰千の棚田を鏡とす/國武光雄 ★菖蒲田に水落としおり光りおり/村井紀久子 ★山葵植う沢さわさわと暮れゆけり/安藤智久

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